HOME>スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
HOME>怖い話をクールに反撃しよう

耳なし芳一がクールに妖怪を撃退するようです

7 名前:耳なし芳一 2nd [sage] 投稿日:2007/04/23(月) 10:53:09 ID:9CdzO6/s0
俺は耳なし芳一。
盲目にして琵琶界のスーパースターだ。
俺の演奏は泣く子も黙る恐ろしげな妖怪すら魅了する。
そのせいでちょっくら両耳を無くしてしまったが、
そのおかげで天才はやはり常人とは違うことをする、と評価はうなぎのぼりだ。

さて本題に入ろうか。
うん、実は「また」なんだ。
琵琶を手にしている限り、妖怪どもに取り憑かれることはもう予期していた。
だが、もう対処法は判っているし、何も恐れることはない。
前回のようなミスもしたりしない。

俺は和尚に、全身にお経を書いてくれるよう頼んだ。
ついでに言っとくと、前の和尚は俺の耳の責任を取って辞めてしまった。
なので事情を知らない今の和尚には何やらおかしな顔をされた。

……うるせーな天才のやることに口出しすんなよ凡人が。
ああそーだよ全身だよ全身に書くんだよ!だから脱いでんだろ?
ちょ、バカ、なんでソコだけ繰り返し書いてんだよ!?
それもうお経じゃねーだろ!見えねーけど判るって!
マジメにやれ…何はぁはぁいってんだよ、って!ちょ、マジバカ、ばっ…
やめろおおおおおおおおっっ!!!



8 名前:本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日:2007/04/23(月) 10:54:06 ID:9CdzO6/s0

……………
…………
………
―――準備は整った。うん、たぶん。
くそ、あの変態坊主め、ちゃんとお経書けたんだろうな?
少し、いやかなり不安だが夜を待つ。

暇潰しに即興の曲を弾いていると、
いつの間にか時間を忘れて没頭してしまっていた。
素っ裸なので身体が冷え切っている。
丑の刻を過ぎたあたりだろうか。
ひた……ひた……と廊下を歩む足音。
そして―――部屋の前で、音は止んだ。

「……芳一、居るかえ?今宵も妾を愉しませておくれ」

とろけるような甘美で妖艶な声が響き、頭がくらくらした。
ここで負けたら朝まで一人カラオケに付き合うことになる。
俺は下腹に力を込め、なんとか意識を繋ぎ止めた。
くっくっく、どうだ俺の姿が見えないだろう妖怪め。
もうテメーには付き合ってやらねー!あきらめて帰りやがれ!

「芳一や?返事はどうした?ほ―――きゃあああああっ!?」
ナゼか目の前で叫び声。
まさか見つかったか、と身体を硬くする。
そんなハズねーよな和尚?ちゃんとお経書いたよな?
視線を感じ、じんわりと汗がにじんだ。



9 名前:本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日:2007/04/23(月) 10:54:49 ID:9CdzO6/s0

「………………」
「………………」
「……ぅゎ…すっご…」
(何がっ?)
「…ふぅん…へぇ……はー…」
(だから何が!?)
「…うぅん…琵琶、邪魔だなぁ…」
「もしかして見えてます?」
「え、ぃいやぅっ!?う、ううん、全っ然っっ!!」
「そうスか」
「ど、どこにいるのかなぁ、全然判んないやー」
「………………」
「きょ、今日は芳一いないみたいだからまた明日来ようかなっ!」
「うん、じゃあまた」
「ま、またね!また明日ねっ!?」
「……うん……」


こうして俺は妖怪の撃退に成功した。
こんなサワヤカな朝を迎えるのは久しぶりだった。

そして心に決めた。
とりあえず和尚をブチのめそう、と。
スポンサーサイト

この記事のトラックバックURL

http://signalzigzag.blog59.fc2.com/tb.php/373-ab0f15e6

コメント

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

  Template Designed by めもらんだむ RSS

special thanks: Sky Ruins, web*citronDW99 : aqua_3cpl Customized Version】


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。